新CAS(ACAS) Q&A
法人(製造業、流通業、放送関連事業者 他)の方は、「よくある問合せ」もご参照ください。
Q. ACAS番号は視聴関連の契約以外に登録が必要ですか?
A.
ACAS番号は、放送受信契約や有料放送契約以外には、特に登録の必要はありません。
Q. ACASチップ搭載の受信機器を廃棄(または譲渡)する際に注意することはありますか?
A.
契約中の放送受信契約や有料放送契約がある場合は、各放送局へ連絡の上、解約(または変更)の手続きを完了してから、廃棄(または譲渡)してください。
Q. ACASチップにテレビの所有者や受信契約者等の個人情報は記録されますか?
A.
ACASチップに個人情報が記録されることはありません。
<4K・8K放送受信機器について/視聴について>
視聴方法の詳細について、一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A-PAB)の公式サイトはこちら
Q. B-CASカード番号のような識別番号がACASチップにもありますか?
A.
B-CASカード番号と同様に、ACASチップを採用した受信機器には、搭載されているACASチップごとに割り振られた「0100」から始まる20桁の番号があります。この番号をACAS番号と呼んでいます。
Q. ACAS番号はどのように確認すればよいですか?
A.
TV受信機器の機能を利用して、ACAS番号を確認することができます。各受信機器の操作方法は、各メーカーにより異なる場合があります。また、有料放送のデータ放送等で放送波を通じても確認することが可能です。
Q. 中古品のTVを買いましたが、暗証番号がわかりません。確認方法はありますか?
A.
有料放送の視聴契約の際に必要となります。
中古品の購入時は、設定が解除(初期化)されているか、または暗証番号が設定されていないか確認してください。
また、ACASでは、初期化の操作ができませんので、受信機器メーカーに相談してください。
なお、暗証番号の初期化は、有償となる場合があります。
<ACASチップについて>
Q. 新CAS(ACASチップ)とは何ですか?
A.
2018年12月に始まった4K・8K放送に対応するCASが、新しいCASの方式「ACAS」です。テレビ受信機器には、このACASのプログラムを書き込んだ「ACASチップ(LSIチップ)」が搭載されています。ACASチップには、これまでのB-CASカードの機能も含まれています。ACASは、衛星による4K・8K放送やケーブルテレビの多チャンネル放送にも利用されるほか、B-CAS機能によって地上・衛星(BS及び110度CS)デジタル放送と、コミュニティチャンネルにも対応できます。
Q. CASとは何ですか?
A.
CASとは、英語表記の”CONDITIONAL ACCESS SYSTEM”の頭文字を使って表記したものです。
このコンディショナルアクセスシステムは、日本語では「限定受信機能」と訳され、有料放送のように、特定の条件を満たす人(例えば有料放送の契約者)が放送を受信できるようにするシステムです。NHK-BSの受信確認メッセージも、その機能の一部を使って運用されています。
また、この「限定受信機能」に加えて、無料の地上デジタル放送等での放送コンテンツの「著作権保護(ダビング10等のコピー制御)」のためにも利用されています。
Q. コピー制御とは何ですか?
A.
デジタル放送では、不正コピー防止等番組の著作権を保護するために、コピー制御信号を加えて放送され、受信機器がこの信号を受信してコピーの回数等を制御します。CASの機能を使って、番組にかけられている暗号化情報を解除します。NHKや無料民間放送は、このようなコンテンツ権利保護の仕組みを2004年4月から導入しています。このため、これらの放送を視聴する場合にも、放送受信機器にACAS等の仕組みが採用される必要があります。
詳しくは、下記のホームページをご参照ください。
一般社団法人 放送サービス高度化推進協会(https://www.apab.or.jp/receiver/copyctr.html)
Q. デジタル放送の受信には必ずACASが必要なのですか?
A.
BS・110度CSデジタル放送及び4K・8K放送の有料放送を契約して視聴するためには、ACAS等、放送形態に対応するCAS機能を塔載した受信機器が必要です。
また、NHKやBS・地上の無料民間放送も、2004年4月から放送番組の著作権保護のためにB-CASを利用した経緯があり、4K・8K放送のCAS機能についても、ACASが採用されるように関係者に働きかけています。
Q. 現在使用しているB-CASカードとACASとの役割の違いは何ですか?
A.
「限定受信機能」や「著作権保護」のために受信機器に採用されている点で役割は同じです。ただしB-CASカードは受信機器購入後に、自身でカードを受信機器に挿入する必要がありましたが、ACASではすでに受信機器に搭載されているために、特別な準備作業は必要ありません。
Q. ACASは何故カードではないのですか?
A.
4K・8K放送を実施している放送事業者にとって、有料放送であれば「限定受信システム」のために、また、無料放送であれば「著作権保護」のための新しいCAS方式が不可欠です。さらに既存のICカ-ド方式のCAS(B-CAS)では、刑事罰の対象となるカードの不正改ざん事件が発生しました。こうした事態に対応するため、また、視聴者にとっての放送コンテンツの充実を確保する意味でも、ACAS方式では、これまでの”カード形態”ではなく、セキュリティ強化を図るため、ACASチップを部品の1つとして受信機器に直接組み込む形態としています。
Q. B-CASカードはなくなるのですか?
A.
B-CASカードは、4K・8K放送に対応してはいませんが、今後も現行の地上・衛星デジタル放送において引き続き利用することができます。またB-CASシステムの廃止等は予定されておりません。
<新CAS協議会(ACAS)について>
Q. 新CAS協議会とは何ですか?
A.
2015年10月1日に、NHK、スカパーJSAT、スター・チャンネル、WOWOWの4社は、一般社団法人「新CAS協議会」を設立しました。設立の目的は、4K・8K放送時代に即したコンテンツ保護管理の在り方や、その技術的な方式ならびにセキュリティ要件の管理運営の在り方を検討することです。新CAS協議会は、ACASの開発主体であり、ACASを安全に運用・管理する責任を担っています。ACAS(新CAS)方式の管理主体ではありますが、方式管理による利益はありません。そのため、まずは、利益を追求しない非営利の一般社団法人とし、運営経費は会員各社からの会費で賄われます。事業運営の透明性の確保のため、積極的な情報開示にも努めます。
また、上記の4事業者に加えて、2017年4月から全国のケーブルテレビ事業者で組織する日本ケーブルテレビ連盟が新たに会員として加わり、2018年4月には、4K・8K放送を開始した無料衛星放送局が会員に加わりました。さらに、IP再放送事業者として、NTTぷらら(現NTTドコモ)も2018年12月に会員に加わりました。
2020年10月から地上波と2K無料衛星放送局も加わり、今後もより多くの放送事業者に、ACASを利用いただくための広報・普及活動を続けていきます。
Q. ACASチップを採用する受信機器メーカーはどれくらいありますか?
A.
現在、新CAS協議会に登録し、チップを採用する受信機器メーカーは国内・国外を合わせて30社余りです。また、採用を検討しているメーカーも合わせると50社程度になります。
Q. 部品としてのACASチップの費用は、すべて受信機器を購入する消費者が負担するのですか?
A.
1つのCAS方式を実用化するためには、まずは方式の開発・製造・管理運用・受信機器製造の各段階において費用の負担が発生します。また受信機器に搭載される形式が、ICカードであればカード代として、ICチップであればチップ代としても費用が発生します。これまでのCASの仕組みは、日本全国にある無料・有料の放送事業者とカード形式を採用した受信機器メーカーが費用を分担して支えています。ACASにおいても、この考え方は同じです。
Q. ACASチップに故障やトラブルは起きていませんか?
A.
ACASチップは、2018年9月から市場供給が始まり、2022年4月1日現在で累計およそ1,800万個が市場に出荷され、非常に信頼性の高い部品であることが確認されています。これまでに市場において大きな故障・機能上の不具合は報告されていません。